元福音派のキリスト教徒で、不倫相手は男性。アビーさんも男性、同性愛者です。 アビーさんは10年余り前、大学卒業の直後に結婚しました。そして、妻が不倫を知ったのは、結婚してからたった3週間後のこと。 アビーさんの告白は注目を集めており、多くのコメントが寄せられています。中にはアビーさんを責める声もありますが、それは覚悟の上。 宗教上の理由で抑圧されているクィアの人たちに、自分と同じ後悔ばかりの道を歩んでほしくないという思いから、非難されることも考慮した上で、かつての自身の体験を、SNSで発信することを決めたそうです。 「大したことじゃないと思っていました。とても保守的な(宗教)環境で育ったので、自分が男性と付き合うなんて絶対にありえないと思っていたんです。それなのにまさか…」 「生物化学の授業中、妻から携帯に不在着信が11回もありました。留守電やメールはなし。瞬時に何が起きたのか理解しました。妻に電話をかけ直そうと教室のある建物を出ると、妻はそこにいました」 コメントで多く寄せられている「なぜ結婚した?」という批判に対して、BuzzFeedの取材にアビーさんはこう語りました。 「『なぜ結婚した?』と言う人は、単純に理解していないのだと思います。自分の心を守ろうと思ったら、僕には他の選択肢なんてなかったんですから」 「だから、僕はその通りにしました。結婚するまで、教えの通りにやってきました。でも、結局それがすべてを壊して、僕の人生はめちゃくちゃになりました」 「許されることではないと思うけど、きちんと責任を取ろうとする姿勢は尊敬できます」 「ホモフォビア(同性愛嫌悪)の人たちからの圧で、アビーさんはこうあるべきという役に押し込まれてしまったんだと思います。彼のしたことは間違いだけど、文化的・教養的な欠落が本当の問題」 「自分の行動が悪かったのは明らかです。めちゃくちゃにしてしまった。19歳で女性と婚約し、台無しにしまいました」 自身が育った非常に保守的な環境でのプレッシャーにも触れました。 「僕がいた世界のすべては、僕がゲイかもしれない、いや、ゲイの人間がいるかもしれないという可能性のすべてを否定し、避けていました」
「7歳の頃から、男性に対して特別な気持ちがあることに気づいていました。ただ、あの頃はとても幼くて、いいこと・悪いことの基準は教会で教わることがすべてでした」 「だから、僕の中には悪いところがあると思っていたんです」 「残念なのは、もし高校時代に彼女にカミングアウトしていたら、きっと彼女が僕の安全な居場所になっていただろうということ。きっと親友として素晴らしい関係が築けて、もっと違う道があっただろうということ」 「思っていた以上に、多くの人が必要としている話です。どんな状況を生きてきたのかを理解してほしいです。もし、あなたがその状況にいる(宗教的な理由で抑圧されている)ならば、あなたは1人じゃありません」 「自分の心に耳を傾けて。もし、カミングアウトが危険だと思えば、まだしなくていいんです。いつか公にできる日が来ます。絶対、いつか、その日は来ます」 独自の写真特集や、思わず共感してしまう体験談、著名人の最新情報から徹底的に掘り下げた調査報道までーー。「世界のイマ」がわかる話題をお届けします。