実は日本各地に、LINEや電話で相談ができたり、当事者が集まったりする居場所があります。 LGBTの子ども・若者の居場所を作る一般社団法人「にじーず」代表の遠藤まめたさんに聞きました。 LGBTの子どもや若者が直接足を運べる「居場所」を作っている団体が各地にあります。 私がやっている「にじーず」は、10代から23歳までのLGBTやそうかもしれない人が対象です。 札幌から岡山まで、9都市で毎月〜隔月に1回、各地で居場所を開催しています。 活動内容としては、参加者でゲームやお喋り、お絵描き、しりとりなどをして自由に過ごせる場所です。中高生の子も一人で参加しています。 地方都市でも開催しているので、よかったらぜひ遊びにきてください。 このような居場所は、他団体も開催しています。にじーずでも、各地でLGBTの子ども・若者支援をしている団体をウェブサイトで一覧にして紹介しています。 ぜひ、自分が住んでいる場所の近くに居場所があるか、確認してみてください。 比較的、都市部で開催されていることが多いですが、地方都市でも開催されていることがあります。にじーずのサイトで紹介されている以外でも、自分の住んでいる街に「LGBT イベント」などと加えて検索したら見つかるかもしれません。 あとは、東京では、15歳以下のLGBTやそうかもしれない子どもとその家族の居場所「にじっこ」もやっています。 小学校や幼稚園で、性別に違和感がある子どももいるので、その家族がなかなか周りには相談しづらいといった状況もあります。 にじっこには、ご家族も参加できます。 そうですね。LGBTの当事者の方が発信しているブログやYouTubeもたくさんあるので、まずはそれらをみて情報収集してみるのも良いかもしれません。 イベントに参加できない場合も、気軽に相談できるLINE相談をやっている団体があるので、そのようなサービスを使って自分の話をしてみるのはいかがでしょう。 にじーずでも、各地でLGBTの子ども・若者支援をしている団体をウェブサイトで一覧にして紹介しています。 でも、もし興味があって、自分の中で準備ができた時には、リアルのイベントにもぜひ足を運んでみてください。百聞は一見にしかずですよ。 にじーずの参加者の言葉で、すごく印象的だったものがあります。 その子は、にじーずに参加するってことは、自分のセクシュアリティを決めなきゃいけないと思って参加したらしいんですけど、全然そんなことはなくて。 「LGBTのことを話すぞ!」って参加したけど、実際に行ってみたら円周率をひたすら長く言える子とか、ハダカデバネズミの話で盛り上がっている人たちとか、本当に色々なおもしろい子がいたそうです。笑 🐼:楽しそうですね!笑 でしょ。やっぱり出会いの力や、居場所の力っていうのは、そこにあるかなと思います。 居場所に行くことの良さっていうのは、ジェンダーやセクシュアリティ以外にも、人には色々な側面があるということがわかる点だと思います。 「トランスジェンダーの〇〇さん」じゃなくて「ハダカデバネズミを飼いたい〇〇さん」という風に。それがすごく大事なことだと思っています。 自分のセクシュアリティに気づいて、そのことについて悩んでいる時には、そのことばかりが自分を作っている大きな要素として注目してしまいがちだと思うんですが、いろんな当事者と会う中で、「それも一部だな」みたいに感じ方が変わっていくように思います。 🐼:地方に住んでいてなかなかそのような場所に行けない人や、まだ準備ができていない人など向けに、おすすめの本はありますか? 『いろいろな性、いろいろな生き方』(ポプラ社)という渡辺大輔さんが監修した全3巻の本があるんですけど、その本はとてもおすすめです。 同性カップルで子どもを育てている人の話や、学校の先生でゲイの人など色々な人たちが登場して、様々な年齢や職業の人の話を読むことができます。 LGBTでも色んな職業に就けるし、いろいろな形の家族を作っている人もいるということを写真やイラストと一緒に実感することができると思います。 学校や地域の図書館で探してみてください。もし図書館になかったら、本はリクエストすることもできますよ。 漫画では、『弟の夫』や『作りたい女と食べたい女』、『放浪息子』がおすすめです。 海外ドラマならNHK for Schoolで無料で公開されているトランスジェンダーの学園ドラマ『ファースト・デイ わたしはハナ!」。Netflixでも見られる『ハートストッパー』(対象:13歳以上)や『セックス・エデュケーション』(対象:16歳以上)もおすすめです! InstagramやTwitterで、セクシュアルマイノリティやジェンダーについて漫画で発信している、Palettalk(パレットーク)さんも、とても分かりやすいです。 パレットークは『マンガでわかるLGBTQ+』(講談社)という書籍も出しています。

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