しかし、オーストラリアはそもそも輸出規制をしていない。マレーシアは土砂崩れによるガス漏れのトラブルがあったが、現段階で日本への輸出を完全にストップしたという情報はなく、ツイートは「誤り」だ。 発信元はこのような話を「ニュースでは報道されません」としているが、マレーシアのトラブルについてはNHKなどが報じており、拡散には注意が必要だ。 マレーシアが日本に対し天然ガスの輸出をストップしました。 ニュースでは報道されません。 ツイートには「日本のLNG輸入の国別シェア(2020年)」と題された円グラフの画像が添付されており、オーストラリアとマレーシアの部分に黄色く「×」が書かれていた。 発信元のフォロワー数は約4800。プロフィール欄には「親露、マスクしない未接種です」などと記載していた。

オーストラリアは規制を回避

LNGは現在、ロシアのウクライナ侵攻の影響で価格が高騰しており、NHKによると、オーストラリアは輸出の増加で国内向けガスが不足する恐れがあるとして輸出規制を検討していた。 しかし、ガス事業者が国内に優先供給することでオーストラリア政府と合意。9月下旬、政府が海外向けの供給に影響はないとし、規制は回避されたという。

マレーシアは?

マレーシアでは国営エネルギー会社「ペトロナス」のパイプラインでガスが漏洩するトラブルが起きた。 NHKによると、LNGの製造・販売を担うペトロナスの子会社が原因は地滑りだとして「不可抗力条項」を宣言した。 これにより同社はLNG供給義務を免れることができるが、削減数量など日本への影響は精査中だという。 トラブルが長期化すれば日本に影響が及ぶことが懸念されるが、現段階でガスの供給が完全に止まったという情報はない。

Bloombergがトレーダーの話を紹介

Bloombergは10月6日、マレーシアのトラブルに詳しいというトレーダーの話を紹介。 それによると、ペトロナスの子会社が年末にかけて日本の顧客数社への契約配送を減らすように要請したという。 一方、パイプラインは年内には修復されそうだともした。 マレーシアに関しては日本への影響がまだはっきりしていないため、今後も注視する必要がありそうだ。 ファクトチェック記事には、以下のレーティングを必ず記載します。ガイドラインはこちらからご覧ください。なお、今回の対象言説は、FIJの共有システム「Claim Monitor」で覚知しました。 また、これまでBuzzFeed Japanが実施したファクトチェックや、関連記事はこちらからご覧ください。

正確 事実の誤りはなく、重要な要素が欠けていない。ほぼ正確 一部は不正確だが、主要な部分・根幹に誤りはない。

ミスリード 一見事実と異なることは言っていないが、釣り見出しや重要な事実の欠落などにより、誤解の余地が大きい。不正確 正確な部分と不正確な部分が混じっていて、全体として正確性が欠如している。根拠不明 誤りと証明できないが、証拠・根拠がないか非常に乏しい。

誤り 全て、もしくは根幹部分に事実の誤りがある。虚偽 全て、もしくは根幹部分に事実の誤りがあり、事実でないと知りながら伝えた疑いが濃厚である。

判定留保 真偽を証明することが困難。誤りの可能性が強くはないが、否定もできない。検証対象外 意見や主観的な認識・評価に関することであり、真偽を証明・解明できる事柄ではない。                   LNG                                - 45                  LNG                                - 37                  LNG                                - 59                  LNG                                - 74                  LNG                                - 62                  LNG                                - 85                  LNG                                - 79